情 状 酌 量 。

もやもやしつつ、もやもやしない。

紙幣の顔 ー1000円札は手塚治虫でお願いしますー

元号発表に続き、新紙幣の案が出たことで世間がざわついている。

 

渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎

渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎

渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎

 

う〜ん。

福沢諭吉を取りやめて渋沢栄一に納得するほど、渋沢栄一は偉人なんだろうかと人口の半数以上が思うのではないかというような違和感。

今までの紙幣の顔と言えば、伝記で読んだことがあるような偉人が多かったのでこうした違和感があるのかなと思う。

私が知らないだけで、すでに彼らは子供が読むような伝記になっているのでしょうか・・・

 

私は前回の新紙幣発行の時から、1000円札は手塚治虫にしてほしいと思っている。

漫画の神様である手塚治虫を1000円にする案は、口にすると大体同意を得られる。

でも確か、偽造防止の意味合い上、造形に複雑さがない顔(シワがないとか)は選ばれづらいとかと読んだことがあるような気もする。

知人と話し合った際、

 「でも造形に複雑さがない顔は確かダメなんじゃなかったかな・・・」と私が言うと、

「ベレー帽をリアルにするのじゃダメなの?」と言ってくる。

そんなの知らない。

 

とにもかくにも、日本の漫画文化が世界にどれだけの影響を与え、どれだけの経済効果、ソフトパワーとしての力を持ったかと考えてみれば、手塚治虫は前1000円札の夏目漱石よりも適役であるし、その偉大さは伝記に表すまでもなく、7〜80代から2〜30代くらいまでに広く知られているはずであるから国民納得率は高いはずではないかと思う。

 

1000円札はこれでよし。

5000円と1万円はどうしよう。

 

資本主義経済に貢献した人間という縛り、そして一人は女性、という縛りを入れると、なかなか1万円と5千円札を決めるのは難しいものがある。

友達と話し合ったところ、一番に上がった大物女性は卑弥呼、アマテラス。

 

と言っても資本主義経済にどう貢献したかもわからないし(国を作ったことに関与していれば、どうやっても関係してくるはずなのだけど)、肖像画も昔であればあるほど詳細が不明なので、こうした選択は難しいのではないかと思われてくる。

 

ただ、こうして話し合ってみると、紙幣の顔に求められているのは「ロマン」だ。

 

時代的には1万円を女性、ということで良さそうだし、アマテラスくらい根本的なら1万円に相応しい。

というか5000円に女性を入れるその感じはあまりにアファーマティブアクション感があって、逆に鬱陶しい。

ちゃんと女性に敬意を払っているのならば、1万円にするほどの女性を選びたい。

そして1万円にするほどの女性を選ぶとなるとアマテラスか卑弥呼なのだ。

肖像画はなくたって、源氏物語(2000円札)というフィクションで押し通せるなら、アマテラスや卑弥呼だって行けるはずだ。

 

「紙幣の顔」はある程度、歴史がある偉人のほうが、思考やイメージに奥行きが出そうだが、「近代を作った」という意味合いが何よりも重要ならば、アマテラスは行き過ぎているだろう。

とは言え、あまりに近現代過ぎて小物感を出すのも納得率がダダ下がり。

 

5000円は西郷どんとか龍馬あたりで、国民の総意が得られそう。

個人的には1万円から価値が下がるに従って、現代感を出すくらいが良い気がする。

その意味でも手塚治虫は1000円札として適役です。

 

新紙幣問題・・・そもそも今更紙幣っているの?という話もある。

いるならだれを「紙幣の顔」にするか?を私なりに考えてみました。

アマテラスはさておき、1000円が手塚治虫、というところは譲れない。

皆さんはどうお思いでしょうか。